即決和解

即決和解とは

即決和解は、当事者間で既に合意が整っている場合に、この合意を裁判上の書類にする手続です。

即決和解では、当事者間ので合意を裁判上の和解とすることで和解調書を作成してもらいます。

作成された和解調書は債務名義として判決と同じ効力を有していますので、この和解調書によって強制執行をすることが可能です。

即決和解の手続

即決和解の手続は、当事者が和解を裁判所に申し立てることから始まります。

裁判所は、この申立てを受けて和解をする期日を決めます。

この期日の中で、当事者が合意していることを裁判官に確認してもらうことになります。

即決和解は、当事者が出廷した場合、基本的には1回の期日で終了します。

反対に和解が成立する見込みがない場合には、和解不成立となって手続が終了するか、訴訟手続に移行します。

なお、和解不成立であっても、調整すれば和解の可能性がある場合には、期日が続行されます。必ず一度で決めなければならないわけではありません。

即決和解を利用すべき場合

即決和解を利用したほうが良いのは、以下のような場合です。

  • 既に相手と合意が出来ている場合
  • 費用を安く済ませたい場合
  • ただの契約書を作成するのではなく、この機会に債務名義を取っておきたい場合

即決和解は公正証書に近い制度ではありますが、公正証書はお金の支払の請求に関してしか債務名義にならないのに対して、即決和解は、どんな請求でも債務名義になります。

申立てには専用の書式を使用しますが、訴状と同じように何を請求するかを特定する必要があります。作成は専門家に任せたほうが安心です。